居住支援法人について 住宅確保が難しい方のお手伝い

居住支援法人についての概要

居住支援法人とは、平成29年に改正された「住宅確保要配慮者に対する賃貸住宅の供給の促進に関する法律」(住宅セーフティネット法)に基づき、都道府県が指定する法人です。

 

業務として、高齢者や障がい者、子育て世帯、被災者等の住宅確保要配慮者が民間賃貸住宅へ円滑に入居できるよう相談や情報提供等を行い、また入居後も安心して生活が送れるように、見守りなどの生活支援等を行っています。

 

具体的な話としては、民間の賃貸住宅を借りる事が困難な方達が、相談や支援を必要とするときに、問題解決のための相談窓口を見つけやすくするための制度となります。

 

居住支援法人に指定される法人としては、NPO法人、社会福祉法人、株式会社等多岐に渡りますが、指定をうけた場合、名称や所在地、連絡先に加え、各法人が住宅確保要配慮者に対し、どのような支援ができるかということが公開されます。

 

上記の情報は、都道府県のホームページに掲載されていたり、市役所の窓口にパンフレットが設置されている場合もありますので、比較的容易に入手することが可能です。

 

一例ですが、大阪府の居住企画課で交付をうけることができるパンフレットには、事業所とその事業所が支援可能なケース(高齢者、障がい者、子育て世帯等)や支援内容(安否確認、定期・随時の訪問、就労支援等)の一覧が掲載されており、支援が必要な方達は勿論、そのような方々と接する機会の多い、居宅介護支援事業所(ケアマネジャー)や障害をお持ちの方への計画相談支援を行っている事業所にとっても、利用者の方たちの問題解決のために心強いものになっていると思われます。

居住支援法人の支援区分

1住まいに関する相談
2不動産事業者・物件の紹介
3内覧動向や賃貸借契約時の立会い
4支援プランの作成・必要なサービスのコーディネート
5緊急連絡先の引き受け
6賃貸借契約時の保証人の引き受け
7家賃債務の保証
8法人でのサブリースサービス
9シェルター等への一時的な入居支援
10引っ越し時の家財整理、搬出入の支援
11安否確認・緊急対応
12見守り、声掛け
13生活支援
14金銭・財産の管理
15近隣との関係作り
16近隣、家主とのトラブル対応 17就労支援
18死後事務手続き
19家財処分・遺品整理
20葬儀納骨
居住支援法人は上記の様なサービスを行います。
1~20のすべてを行う必要はなく、可能なものを行う法人として指定を受けることができます。

住宅確保用配慮者

1高齢者
2身体障がい者
3知的障がい者
4精神障がい者
5その他の障がい者
6子育て世帯
7ひとり親世帯
8新婚世帯
9定額所得者
10生活困窮者
11DV被害者
12犯罪被害者
13児童虐待を受けた者
14外国人
15児童養護施設退所者
16被災者
17ハンセン病療養施設入所者
18性的マイノリティ
19その他
上記のような方々が住宅確保用配慮者として示されており、居住支援法人は上記の分類のなかで、自身に可能なサポートを行います。

事業所から見た指定のメリット

さらに事業所目線としては、例えばすでに利用者様の住居探しなどをお手伝いしているような福祉事業の法人などは居住支援法人として指定を受けるのも良いかもしれません。

 

居住支援法人に指定されると高齢者や障がいをお持ちの方に対し、手厚く対応をしていることを公的な機関から情報公開してもらうことにより、一般利用者の方達によりいっそう安心してもらえたり、居住支援法人同士、事業所間の交流に繋がれば、より多彩な問題に対応できるようになるかもしれません。

 

それに国土交通省から居住支援法人への補助金交付の制度もあり、事業所の費用負担の軽減という点でも魅力的です。

 

 

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